Bappa Shotaさんの動画より
年に一度の“お見合い祭り”とは?
ブルガリアに住むロマ族の一派「カライジ族」では、年に一度、春の訪れとともに“花嫁市場”と呼ばれる伝統的な祭りが開催されます。この祭りは、単なる「結婚の場」ではなく、親たちが息子や娘を紹介しあい、両家がその場で話し合い、結婚の合意を交わすという即決型の婚活文化ともいえるイベントです。
売り買いではなく「結納」のような仕組み?
メディアやSNSでは時折、「若い女性が売られる市場」とセンセーショナルに表現されることもありますが、実際には多くの家庭において「娘には幸せになってほしい」という親の願いが込められています。
結婚に際して金銭がやりとりされることもありますが、それは日本の「結納」や一部のイスラム文化に見られる「マハル(花嫁贈与金)」のように、新しい家庭の支援や男性側の経済力を示す文化的側面が強いといわれています。
外から見ると奇妙、でも内側には誇りもある
この“花嫁市場”には、民族衣装を着た若者たちが集い、音楽が鳴り響く中、家族総出でパートナー探しが行われます。外部から見ると「強制的」「封建的」と映るかもしれませんが、当事者たちにとっては伝統の継承と家族の絆を深める大切な行事なのです。
一方で、「本人の意思がどれほど尊重されているのか」「未成年が関与していないか」など、近年では人権団体の視点からの見直しも進んでおり、文化的価値と現代的倫理の調和が求められています。
コメント