東京・山谷|かつての寄せ場と今の姿

現代社会を読み解く視点(考察・背景)
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トモズトラベルより

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かつて日本最大級の寄せ場だった山谷

東京都台東区にある山谷は、かつて日本最大級の寄せ場として知られていました。高度経済成長期には、地方からの出稼ぎ労働者が集まり、日雇いの仕事をしながら暮らしていた街です。東京タワーや高速道路、大型ビルの建設を支えたのは、まさにこの地域の労働者たちでした。

しかし、時代が変わり、建設業の需要が減少すると、働けなくなった人々がそのまま山谷に残り、生活保護を受けるようになったのです。現在では、住民の約9割が生活保護を受給していると言われています。

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変わりゆく街の風景

最近では、山谷にも再開発の波が押し寄せています。大型マンションが建ち始め、今までこの地域を知らなかった人たちが新しく住み始めているのです。

この変化によって、街の雰囲気も少しずつ変わりつつあります。例えば、昔からの住人はホームレスの人が道で倒れていても気にしなかったのに、新しく住み始めた人たちは驚いて救急車を呼ぶようになった、という話もあります。これは、地域の価値観の違いがはっきりと表れている場面ですね。

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山谷の住人の特徴

山谷の住人の約9割は地方出身の出稼ぎ労働者で、東京出身の人は1割程度しかいません。これは、かつての寄せ場の歴史をそのまま反映している数字です。

高度成長期には、土木の仕事で羽振りが良かった人も多く、日雇いでも高収入を得ることができました。しかし、社会保険や年金に加入していなかったため、年を取って働けなくなると、収入がなくなり生活保護に頼るしかない状況になってしまったのです。

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「人を裁くな」—聖書の教えと山谷の現実

山谷の現状を見て、「ホームレスになったのは自己責任だ」と言う人もいるかもしれません。でも、聖書には「人を裁くな、自分も裁かれないために」という教えがあります。これは、マタイによる福音書7章1節にある言葉で、「人を裁くな。そうすれば、あなたがたも裁かれることがない。」と書かれています。

誰もが、いつか人生のどこかで予想もしなかった道を歩む可能性があります。だからこそ、山谷の人々の暮らしをただ批判するのではなく、社会の仕組みや歴史の流れを考えることが大切なのかもしれません。

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まとめ

山谷は、かつて日本の経済成長を支えた労働者の街でした。しかし、時代の変化とともに、住民の多くが生活保護を受けるようになり、街の雰囲気も変わりつつあります。新しい住人が増え、救急車を呼ぶようになったことも、地域の価値観の変化を象徴しているのかもしれません。

この街の歴史を知ることで、私たちは**「人を裁くこと」ではなく、「社会の仕組みを考えること」**の大切さを学ぶことができるのではないでしょうか。

生活保護を月15万円もらっているっていうのには驚きました。年金受給者よりも多いのかもしれないですね。

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